バリヤー皮膜/機能皮膜/可とう性皮膜
アルミニウム表面処理用語において、”d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理)”に分類されている用語のうち、『バリヤー皮膜』、『機能皮膜』、『可とう性皮膜』のJIS規格における定義その他について。
アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化処理及び化成処理などに関する主な用語として、アルミニウム表面処理用語(JIS H 0201)において、”d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理)”に分類されている表面処理用語には、以下の、『バリヤー皮膜』、『機能皮膜』、『可とう性皮膜』などの用語が定義されています。
アルミニウム表面処理用語(JIS H 0201)
⇒【 d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理) 】
分類: アルミニウム表面処理用語 > d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理)
番号: 421
用語: バリヤー皮膜
定義:
バリヤー層(※1)だけで生成された皮膜。
酸化皮膜に対して溶解能力のない電解質(※2)によって生成される。
対応英語(参考):
barrier layer anodic oxide film,
barrier layer anodic oxide coating
分類: アルミニウム表面処理用語 > d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理)
番号: 422
用語: 機能皮膜
定義:
従来から知れらている機能を著しく向上させた皮膜又は新たな機能を付与した皮膜。
高硬度皮膜、磁気皮膜、潤滑性皮膜、選択吸収皮膜などがある。
対応英語(参考):
functional coating,
coating with special property
分類: アルミニウム表面処理用語 > d) 陽極酸化処理(染色、封孔、排水処理)
番号: 423
用語: 可とう性皮膜
定義:
特殊な液中で、主として交流法によって陽極酸化処理して生成した、ひび割れの出にくい皮膜。
対応英語(参考):
flexible anodic oxide coating
(※1)
バリヤー層とは、陽極酸化皮膜の溶解能力のない電解質によるか、又は溶解能力のある電解質でも多孔質層の底にできる無孔性の絶縁薄層のことです。
(※2)
電解質とは、水などの溶媒に溶けてイオン化し、その溶液が電気伝導性をもち、電流を通すと電気分解現象を起こす物質のことです。
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